子供目線で語る父子家庭の大変さを知ってほしい

先日離婚を発表したお笑い芸人ココリコ・田中直樹さん。報道では田中直樹さんが2児の親権を持つと伝えられました。世間では、”小日向しえさんが不倫をしたのでは” この噂に注目されがちですが、母子家庭も父子家庭も経験した ”わたし” にとっては、田中直樹さんと2人のお子さんのその後が気になります…。

 

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世間は知らない父子家庭の実態

わたしは中学生の時に母親が他界し、突然父子家庭となりました。世間では父子家庭が少ないため、理解されていないのが現状です。わたしの家はお金が無い父子家庭でした。それは母親の保険が適用されない高額な医療費と隠れてしていた借金のせいです。親子3人での生活が始まった時は、父親の貯金はほぼ底をつき、家計は火の車でした。

 

買い物で不審がられる

父子家庭となって本当に大変だった事は「家事」です。わたしの父親は仕事がとても忙しく朝7時から夜19時まで働き、帰宅するのは19時30分を超えていました。そのため、中学生だったわたしと姉が慣れない家事をこなす事となりました。

 

中学生が買い物に行くことを世間は認めてくれません。わたしと姉が2人で買い物に行くと必ず「ジー」っと見て来る奥様達がいます。中学生2人だけが野菜コーナーやお肉コーナーにいる光景は珍しいですからね。しかも親は見当たらない。ただ心配で見ていたのか、ゴシップが好きだから見ていたのかは分かりません。

 

わたしと姉からすれば、買い物は苦ではありませんでしたが、知らない人から良く分からない目で見られる事が辛かったです。

 

料理・洗濯・掃除…

どの家庭にも家事の大変さはありますよね。わたしの家は家事を母親が担当していたので、母親が突然他界してからは3人で見様見真似で家事を行いました。わたしと姉はアルバイトをしていたのでほとんど家にはいませんでした。父親も仕事が忙しかったため家にはおらず、家の中が荒れていきました。洗濯物はたまり、部屋中が埃だらけ、ゴミ出しもろくにできず酷い有様でした。

 

特にゴミ出しは時間制限があり、7時半~しかゴミを捨てに行ってはいけない決まりになっていました。父親もわたしも姉も6時過ぎには家を出ていたので、当然その時間にゴミを出しにはいけません。ゴミが溜まって仕方が無かった時は、怒られる覚悟で指定時間より早めに持っていきました。

 

自治会の方に相談をしても、時間内にしかゴミ出しをしてはいけないと言われるだけでした。

 

父親には分からない女性の事

思春期の女の子は体がどんどん変化していく時期です。生理が始まったり、ブラジャーが必要になる時、父親には女性の事は分かりません。父親と娘の場合はおばあちゃんなどがいると助かります。

 

三者面談で姉が来る

父親の仕事は忙しく、仕事を休むことは簡単ではありません。世間では、子供のためなら仕事を休めると思っていると思いますが、中学生の娘2人を1人で育てなければならず、お金が必要です。更に父親は、わたし達の勉強や生活面を気にしている時間はありません。

 

それを知っていたので、高校の面談はすべて年子の姉に来て貰っていました。中学校では面談は父親でなければいけないと言われたので、父親に来てもらいました。わたしは高校生になったらもう成人したと同じ気持ちでいました。高校に入学する前から知り合いのコンビニでバイトをして交通費や生活費を稼ぎ、貯金をして、進路もすべて自分で決めました。

 

批判する人もいますが、それぞれの家庭に事情があります。父親と母親の両親はすでに他界しており、頼れる人は居ませんでした。

 

寂しさ

時々家に早く帰ると、家の中は真っ暗でした。誰もいない家で一人でご飯を作って、一人でテレビを観ながら食べました。時々父親が早く帰宅している時と、わたしが早く帰宅する時が重なると、とても嬉しく思いました。家に明かりが付いているだけで涙が出るほど嬉しかったです。誰かが「おかえり」と言ってくれると、温かい気持ちになり、安心しました。

 

この寂しさからわたしは家に帰る回数が減っていきました。

 

子供が病んでいく

姉がストレスに耐えきれず、半分引きこもりとなりました。母親の突然の他界が大きな原因だと思います。母親のいないその後の生活の寂しさとプレッシャーから心が壊れていきました。姉は元々心が弱い人間だった上に、長女だからしっかりしなければいけないと自分を追い込んでいきました。

 

わたしも同じように心にはいつも ”重たい何か” を感じていました。だけど良く分からないプライドで寂しさやプレッシャーを消し去っていました。本当に辛い時はとにかく一人で泣き、時には夜通し一人で泣き続けました。

 

”両親”のいる幸せ

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両親のいる何が幸せなのか、やはり家に帰ると迎えてくれる誰かがいる事です。母子家庭や父子家庭の場合、家計を支えるために仕事をしなければなりません。そのため、家が子供たちだけになりがちです。そうなると例え中学生であっても高校生であっても孤独を感じます。その時に、おじちゃんでもおばあちゃんでも誰かが居てくれるとまた状況は良い方向へ変わります。

 

この記事を読んでいる方は何かしら家庭の問題を抱えている方でしょう。もし父子家庭のお父さんが見ているなら、少しでも子供と一緒にいる時間を作ってあげてほしいです。

 

もし寂しさを抱えている子がこの記事を読んでいるのなら、「よく頑張ったね」と伝えたいです。

 

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