不倫が原因で子供を産み、身寄りのない貧乏シングルマザーの家庭で育った子供の末路

2016年からテレビ上では「不倫」旋風が巻き起こっている。誰かの不倫が発覚すれば芋ずる式のようにずるずると、不倫が発覚する。

 

最近で言えば、お笑い芸人ココリコ・田中直樹さんの元妻小日向しえさんが不倫をしていたのではないかと、世間を賑わせている。

 

今日は”不倫相手の子”として生まれ、シングルマザーという環境で育った ”わたし” の話をしたい。

 

不倫相手の子

わたしの母親はとても破天荒な人だった。母の育った環境は決して恵まれているものでは無く、わたしと同じでシングルマザーの貧しい家庭で育った。そして母の恋愛遍歴は、世間では言えないようなものだが、わたしはここでバラしてしまおう…。

 

母が20代前半に結婚をした男性は、DVを振るう男性だった。母の1人目の旦那の古い写真を見たことがあるが、現代っ子のわたしが見てもかなりのイケメンだった。例えるなら、矢沢あいさんの漫画に出てくるようなワイルドなイケメン。

 

そして、母が一番上の姉を授かった直後にその男性と離婚する事になった。その男性は母と娘を置いて出て行ってしまった。

 

その後もチラチラ彼氏はいたようだが、子供まで出来てしまった彼氏がわたしの父親だ。父親は家庭がありながらも(子供もいた)、母親に惚れてしまいどうしようもない状況だったと聞いた。そして母親との間に2人も子供を作ってしまった(わたしと姉)。

 

テレビで報道されている不倫なんて生温い…と、思ってしまう。

 

母親は父親の本妻や子供たちとも会ったことがあると言っていた。父親は本妻と別れる事は無く、母親との関係も続けていた。いわゆる一夫多妻制…。しかも未だに不明なのが、父親は福岡県に住んでおり、母親は愛知県に住んで居た。そのため母と父は遠距離恋愛を細々と続けていたようだ。

 

こうして ”わたし” と ”姉” は不倫相手の子としてシングルマザーの元に生まれた。母親の実家は父親と同じ福岡県だったが、なぜだか母親は福岡県に帰る事を選ばなかった。一人でわたしと姉を育てる決意をした。

 

当時一番上の姉は一緒に住んでいなかった。その理由はまた別の機会に紹介したい。

 

破天荒な母親

むかし…むかしの記憶だが、微かに覚えている出来事がある。それが母親からの暴力と、お金が無かった事、母親に捨てられかけたことだ。

 

母親からの暴力

シングルマザーで2人の子供を育てるのは相当苦労した事だろう。しかもわたしと姉は年子だったため尚更である…。母親は元から気性が荒い性格だったが、子育てと仕事のストレス、お金が無いストレスが溜まっていたのか、常にわたしと姉に暴力を振るっていた。

 

暴力が続いたのは小学校低学年までだった。一番覚えている出来事が、母親に鼻を殴られ出血が止まらなくなり、救急車で病院で運ばれたことだった。保育園に通っていた頃の出来事だったため、すべてを覚えている訳では無いが、強烈に脳裏に焼き付いている。

 

手が真っ赤に染まり、何が起こったか分からなかった。そして姉が泣き叫んでいた事を覚えている。

 

そして運ばれた病院からの帰り道、母親がずっとわたしの手を握ってくれて優しくしてくれた。

 

お金が無かったこと

保育園の頃からいつも食べていたのが、ご飯とふりかけだった。保育園の給食以外はずっとご飯とふりかけを食べていた記憶がある。おやつは、母親が食べていたスルメイカ。そのおかげで、わたしと姉は現在でもポテトチップスやチョコレートよりもスルメイカを選んでしまう…。ませた保育園児だった。

 

母親に捨てられかけたこと

とある保育園から帰った日の夜の事、姉と2人でご飯を食べていると、母親がいない事に気が付いた。昔の記憶なので曖昧だが、とても怖かった事を覚えている。姉と二人で家(アパート)の前で母親を呼んだが、母親はいなかった。

 

部屋に戻り、わたしは怖くなって泣いてしまい、姉が一生懸命「○○ちゃん、大丈夫だよ」と言ってくれていた記憶がある。

 

どのぐらい時間が経ったのか忘れてしまったが、母親が泣きながら帰ってきた。そこでわたしと姉も大泣きしてしまい、3人で泣いた。母親が「怖かった…」と言って泣いていたのがとても印象に残っている。

 

母親の再婚

わたしが小学校2年生に上がるころ、母親が再婚をした。それがわたしの現在の父親だ。母親と現在の父親は共通の知り合いの紹介で出会った。わたしは、父親が出来ることが嬉しくてすぐに現在の父親に懐いた。一方姉は現在の父親に中々近づこうとせず、常に他人行儀だった。

 

本当の父親は月に1度は会っていた記憶があるがあまり覚えていない。母親が再婚してからは一度も会っていないし、話しもしていない。

 

母親の再婚がきっかけで、生活が一変した。父親はお金があり、一軒家に住んで居た。お小遣いも貰えるようになり、外食が出来るようになった。

 

本当の父親の死

小学校5年生の頃、姉と部屋で遊んでいると、母親がいつもと違う様子で入ってきた。母親に本当の父親が事故で他界したと聞いた。母親と姉は泣いていたが、わたしは「そうなんだ」と、思うぐらいだった。

 

わたしと姉が大きくなってから、本物の父親はわたしと姉を本当に愛していてくれた事を知った。それは父親が事故で無くなった時に、父親のポケットからわたしと姉の子供の頃の写真が出て来たと聞いたからだ。父はいつもその写真を持ち歩いていたそうだ。更に父親は、わたしと姉の将来のために200万円ずつ貯金をしておいてくれたと知った。

 

何年も会っていない、話してもいないのに、お金をコツコツ貯めてくれたこと、想っていてくれたこと、その事実がわたしの心の支えだったりする。父親の偉大さを知った。

 

しかし、そのお金は母親が内緒でブランド品や遊びに使ってしまった。本当に破天荒な人だ。

 

母親の死

中学2年生の時、母親が末期の癌である事が発覚した。病院に行ったときには余命3ヶ月を宣告され、3ヶ月後に亡くなった。突然すぎる別れで実感が無かった。そこからわたしも姉も精神の病気になってしまった気がする。

 

最後まで諦めずに癌治療を行ったのと、母親に借金があったのとで、父親の貯金がほとんど無くなってしまった。

 

姉の心の病気

姉は元々精神が非常に脆く、将来自分で命を絶ってしまう可能性があるから注意をしなければならないと言われていた。姉は小さな頃からずっと不安とストレスを抱え、母親の死後完全にネジが狂ってしまった。

 

その症状は、

・異常なまでに嘘をつく

例えば、電話をしてきて○○やっておいたよと嘘の報告をしてくる。怒られたら即座に嘘をつく。大袈裟な作り話をする。人の作った悪口を他人に言い、自分が虐められているかのように言う。

 

・ブランド品の購入

自分の持ち物をすべてブランド品や流行りの物にする。他人からお金を借りてまで購入する。

 

・お金が無くても奢る

自分にお金が無くても友人や後輩に食事を奢る。食事に行ったときは常に奢ってあげる。

 

・容姿への異常なこだわり

ハーフに憧れを抱きはじめ、目を外国人の二重のように整形した。化粧はかなり濃い。

 

・逃げ出してしまう

少しでも責められると逃げ出す。バイト先に連絡を入れずに辞めたり、就職してからは会社を月に何度も休むようになる。

 

高校は不登校

高校へ入学したものの、不登校になった。先生が家庭環境を知ってくれていたため、姉を全力で支えてくれて、補講を開いてくれたり、論文や課題を提出する事でなんとか卒業をした。

 

わたしは姉を責め続けてしまった。どうして不登校なのか、どうして逃げ出すのか、どうして辛い現実に立ち向かわないのか、姉の気持ちを無視して酷い事を言い続けた。何も支えてあげられないクズだった。

 

父親は仕事が忙しく朝7時から夜の7時まで働いていたため、姉の状況を詳しくは知らず、姉が休みたいなら休めば良いと言っていた。

 

現在の自分

現在のわたしは過去の姉と同じような状況になってしまった。わたしはずっと「逃げ出したらダメだ」と思って食らいつきながら生きて来た。その反動で現在は心に鉛がぶら下がっているかのように重たい。

 

本来の自分は、人と関わることが怖く、責められる事が怖く、人の顔色ばかり気にしてしまう。

 

そのせいで上辺だけの友人を沢山作ってきた。卒業と同時に会わなくなる友達ばかり。今でも連絡を取る友人は、2人だけだ。

 

姉とは絶縁状態にあり、わたしは家を出た。家を出て数年経つが、半年に1度父親と連絡を取るだけ。仕事を辞めて途方にくれて、1ヶ月が過ぎようとしているのが現在の状況。

 

しかし、バイトする勇気、仕事を探す気力が無く、食欲も無い。

 

誰かと会うのが怖くて、新しい人に会うのが怖い。

 

片親がいなくても大丈夫?

最近テレビでチロリ…と聞いたのが「○○は離婚して良かったよ、子供のためにも」と、コメンテーターが言っていた。その意味は子供が親の喧嘩を毎日見るよりも離婚した方が良いと言う意見だ。

 

本当にそうだろうか?

 

人それぞれ意見は違うが、わたしと姉は常に父親に憧れていた。片親と両親を経験したが、やはり両親の頃が一番幸せで、思い出すと心が温かく、同時に寂しくなる。

 

母親と現在の父親の離婚危機もあった。その時に姉は学校を行かずに母親を説得し続けた。それほど子供にとって ”両親” はかけがえのない大切なもの。

 

不倫状態で相手の子供が出来てしまった、旦那が嫌いだから子供がいるけど別れたい…そう考えている大人たちに、自分勝手に子供を育てないで欲しいと言いたい。

 

 

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